2026年7月14日に、「訪問鍼灸・あん摩マッサージ指圧料金シミュレーター」を公開しました。
訪問施術にかかる療養費について、施術する部位や訪問人数、利用者様の負担割合などを選択すると、料金の目安を計算できるJavaScript製の小さなツールです。
現在は、私自身の治療院の「🌿療養費(医療保険)」のページにも実際に組み込んで使用しています。
また、ソースコードもGitHubで公開しています。
これは何のためのツールなのか
このツールを作ったきっかけは、訪問施術の料金を説明するときに感じていた、ちょっとした不便でした。
訪問施術の療養費は、施術する部位や訪問人数、利用者様の負担割合など、いくつかの条件によって計算が変わります。
以前なら、ホームページに1割負担の料金表を掲載しておけば、それを見ながら「2割ならこのくらい、3割ならこのくらい」と説明することもできました。
ところが、療養費の改定や制度の変更などによって、料金表だけですべてを分かりやすく説明することが、だんだん難しくなってきました。
そこで、
「条件を選んだら、その場で計算してくれればいいんじゃないか」
と思い、作り始めたのがこのシミュレーターです。
……と書くと簡単そうですが、実際に作り始めてみると、料金を計算するだけでは済みませんでした。
何を入力してもらうのか。
どこまで自動で計算するのか。
料金改定にはどう対応するのか。
同一建物の減算をどう扱うのか。
部位はどうやって選んでもらうのか。
そして、そもそもこれは何のためのツールなのか。
作っていくうちに、いろいろ考えることが増えていきました。
「レセコンでいいじゃん」ではない
このツールについて話すと、
「それ、レセコンでいいんじゃない?」
と思われる方もいるかもしれません。
実際、そう言われたことがあります。
もちろん、レセコンは必要です。
ただ、私が作りたかったのは、レセコンの代わりになるものではありません。
利用者様やご家族、ケアマネジャーの方に料金を説明するとき。
ホームページに料金を掲載するとき。
訪問施術の現場で、ちょっと計算を確認したいとき。
そうした、レセコンと請求業務の間にある小さな隙間を埋めるためのツールです。
以前は、一枚の料金表を持ち歩いて、それを見ながら説明すれば済むこともありました。
でも、条件が増えてくると、それだけでは少し面倒です。
だから私は、このシミュレーターを「レセコンの隙間を埋めるフロントツール」と考えています。
ここから少し、開発の話をします
最初は、単に「料金表を動かしたい」という程度の話でした。
ところが、作っているうちに、訪問施術の料金計算だけではなく、制度そのものや、実際の施術現場についても考えるようになりました。
料金は、どのように決められているのか。
制度上の料金と、実際の施術現場にはどんな違いがあるのか。
レセコンでは扱いやすいことと、現場で必要なことは本当に同じなのか。
そして、施術者が自分の仕事をどのように考え、どのように事業として続けていくのか。
こうしたことを考えていくうちに、JavaScriptの小さな計算ツールを作るという話だけではなくなっていきました。
このシリーズでは、完成したプログラムの機能紹介だけではなく、
- なぜ作ろうと思ったのか
- 訪問施術の現場で何が不便だったのか
- 療養費の制度と料金計算をどう考えたのか
- JavaScriptでどのように作っていったのか
- WordPressにどう組み込んだのか
- 公開するにあたって何を考えたのか
- なぜPLSLというライセンスまで作ることになったのか
といったことを、開発の記録として少しずつ書いていこうと思います。
最初は、単に「料金表を動かしたい」という程度の話でした。
それが、作っているうちに、訪問施術そのものや、療養費という制度、施術者としての仕事のあり方まで考えることになりました。
そうやって、ずっと頭の中で悶々としていたものが、少しずつ言葉になり始めたというのが正しいのかもしれません。
そんな経緯も含めて、少しずつ記録していきます。
