「料金表を作りたかった」
このシミュレーターを作り始めた理由を一言で言えば、料金表が面倒になったからです。
以前は、ホームページに1割負担の料金表を掲載しておけば、それを見ながら2割・3割の場合を説明することもできました。
ところが、療養費の改定や制度上の条件が増えてくると、固定された料金表だけでは説明しにくくなってきました。
紙に印刷してパウチした料金表を見せながら、
「これの倍くらいです」
「3割ならこのくらいです」
……毎回これをやるのも、なんだか違う。
ならば、条件を選んだら、その場で計算してくれればいい。
そんな、ごく単純なところから始まりました。
ところが、実際に計算プログラムを作ろうとすると、話はそれほど単純ではありませんでした。
何を計算するのか。
どの条件で料金が変わるのか。
制度上の「料金」と、実際の訪問施術はどう対応しているのか。
料金改定があったら、どこを直せばいいのか。
そもそも、レセコンがあるのに、なぜ別のものを作る必要があるのか。
料金表を動かしたかっただけなのに、いつの間にか、「訪問施術の料金とは何なのか」というところまで考えることになりました。
そもそも「療養費って何だ」
ここで、いったん制度そのものを読み直すことになりました。
施術管理者研修を受けたのが令和3年だったと思います。
その後、しばらくして入手したのが、社会保険研究所の『療養費の支給基準』でした。
「療養費の支給基準」
手元にあるのが令和5年4月版、もう、令和8年版なんですね
「そういえば、療養費ってそもそも何なんだ?」
と、あらためて制度を読み直すことになりました。
普段、実際の請求や施術に関わっていると、制度について知っているつもりになっているところがあります。
でも、いざ「料金を計算するプログラム」を自分で作ろうとすると、そうはいきません。
人間なら、
「まあ、この場合はこうだよね」
と流してしまえるところでも、プログラムはそうはいかない。
何を条件にして、どの金額を使い、どのように計算するのか。
一つひとつを決めなければなりません。
そこで、あらためて制度の根拠を確認しながら、料金の仕組みを整理していくことになりました。
そして、この作業をしているうちに、単なる「料金表の自動計算」では済まないことに気づいていきます。
